盆提灯とは

盆提灯とは、お盆の期間中にご先祖様の霊を迎え入れ、迷わず自宅に戻ってこられるようにとの願いを込めて飾る提灯で、日本の伝統的な供養文化のひとつです。特に初めてのお盆（初盆）を迎える故人には「白提灯」と呼ばれる白無地の提灯を用いるのが習わしで、地域や宗派によって形や飾り方に違いはあるものの、故人への敬意と感謝を表す大切な風習とされています。

盆提灯の意味

古くから日本では、お盆の時期にご先祖様の霊がこの世に戻ってくると信じられており、その道しるべとして「迎え火」や「送り火」を焚く風習がありました。盆提灯は、そうした火の役割を現代の住環境に合わせて受け継いだものであり、玄関先や仏壇のそばに飾ることで、故人の霊が安心して戻ってこられるよう導いてくれるとされています。

さらに、盆提灯は単なる道しるべではなく、残された家族が故人に対して抱く感謝の気持ちや、静かに祈りを捧げる供養の心を形にしたものでもあります。提灯のあたたかな光には、亡き人への敬意や想いが込められており、それを見る家族の心にもやさしいぬくもりを届けてくれるのです。

盆提灯はいつ頃から飾るもの？

盆提灯を飾る時期は地域によって異なります。
7月盆の地域では7月初旬〜月末ごろまで、8月盆の地域では8月上旬〜お盆明けの17日以降までが一般的な目安です。

飾り付けは、迎え火を焚く13日頃までに済ませておくのが理想です。近年は生活スタイルの変化により、夕方に点灯して就寝前に消灯するだけでも十分とされています。
地域やご家庭ごとに異なる習わしはありますが、一番大切なのは「故人を想う心」。形式にとらわれすぎず、心を込めてお迎えすることが何より大切です。

盆提灯の種類と選び方

盆提灯には、大きく分けて「吊り提灯」と「行灯（あんどん）」の2種類があります。
吊り提灯は天井や軒先に吊るすタイプで、伝統的なお盆飾りとして親しまれてきました。一方、行灯は床や棚に置ける自立型で、現代の住宅にも設置しやすいため人気があります。

形やデザインは多様で、「これを飾らなければならない」という決まりは特にありません。設置場所の広さや好みに合わせて選んで問題ありません。
ただし注意したいのが、「白提灯」と呼ばれる種類です。これは岐阜提灯などに見られる無地の白い提灯で、新盆（初盆）専用とされています。二年目以降のお盆では使用を避け、絵柄入りの通常の提灯を選ぶのが一般的です。

近年では、お盆の時期以外にも使えるモダンなデザインの行灯タイプも登場しており、インテリアとしても人気を集めています。
※新盆（初盆）とは、故人が亡くなってから四十九日を終えたあと、初めて迎えるお盆のことを指します。

火袋の種類について

明かりが灯る部分を火袋といい、主に紙製のものと絹製のものがあります。
一般的に、絹は明かりを通しやすく、明るい印象に。紙のものは柔らかい光になります。

また、火袋が二重張りになっているものもあり、柔らかい光と共に、絵が浮かび上がるものがあります。
奥行きのある風景が広がり、大変美しいのでおすすめです。

盆提灯をタイプで探す

初盆・新盆について

初盆・新盆とは、四十九日法要が終わった後に迎える最初のお盆のことです。
お盆の時点で四十九日が終わっていない場合は、翌年が初盆になります。

盆提灯の中には初盆用の「白提灯」という絵柄が描かれていない提灯があり、それを飾るのが一般的とされています。 昔は、白提灯は初盆の家の者が用意し、その親族は絵柄の入った提灯を贈る風習がありました。

現在では住宅の都市型が進み、場所の問題などから親族が遠慮して盆提灯を贈らないことが増えてきています。
その場合は白提灯は用意せず、翌年以降も使える絵柄入りの提灯のみを購入するのも良いでしょう。

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盆提灯の飾り方

昔ながらのお盆飾りについて

精霊棚の飾り方は地域や宗派によって異なりますが、真菰（まこも）を敷き、キュウリやナスで作った精霊馬、故人が好んだ品などを供えるのが一般的です。 中でも大切なのが盆提灯。仏壇のまわりに複数の提灯を並べる風習がある地域もあります。
準備には少し手間もかかりますが、それもまたご先祖様を迎える大切な時間といえるでしょう。

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小さなお仏壇に合わせた現代の飾り方

近年はコンパクトな仏壇に合わせ、提灯も省スペースなLEDやコードレス型を単品で飾るスタイルが増えています。
本来は一対で飾るのが基本ですが、数にこだわるよりも、ご先祖を想う気持ちこそが大切にされる時代となっています。

初盆のお飾りの基本

初盆には、通常の盆提灯に加えて「白提灯」を用意し、故人の霊が迷わず帰ってこられるよう明かりを灯します。
昔ながらの吊り下げ型が主流でしたが、最近では置き型やコードレスの白提灯も選ばれるようになり、風習に縛られすぎず飾るご家庭も増えています。
地域によっては、白木の三本脚がついた置き提灯を飾る習わしもあります。

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盆提灯を贈るには

初盆・新盆とは、四十九日法要が終わった後に迎える最初のお盆のことです。
お盆の時点で四十九日が終わっていない場合は、翌年が初盆になります。

盆提灯の中には初盆用の「白提灯」という絵柄がない提灯があります。
初盆には白提灯を飾るのが一般的とされています。

昔は、白提灯は初盆の家の者が用意し、その親族は絵柄の入った提灯を贈る風習がありました。
現在では住宅の都市型が進み、場所の問題などから親族が遠慮して盆提灯を贈らないことが増えてきています。
その場合は白提灯は用意せず、翌年以降も使える絵柄入りの提灯のみを購入するのも良いでしょう。

初盆・新盆セット

必要なものをセットにしました。

家紋をいれるには

盆提灯には家紋を入れる事が出来るものがあります。
家紋対応の商品があり、様々な形に対応していますので、注文する場合には家紋の種類を伝え、お店に作成を依頼しましょう。

火袋が二重になっているものは、主に家紋を内側に入れます。
上品な印象になりますので、おすすめです。

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盆提灯を贈るには

新盆時の贈答品として、盆提灯は最適です。熨斗を付けて贈りましょう。
熨斗は一般的に「御供」「御仏前」のどちらかがほとんどです。

四十九日、または三十五日の忌明け後には「御仏前」とすることが一般的です。
「御供」はどういった場合でも間違いではなく、迷った場合は「御供」にすると良いでしょう。

お盆が終わったら

お盆が終わった後の盆提灯の片付け方には、提灯の種類によって異なる対応が必要です。

まず、新盆（初盆）で使用する白提灯については、かつてはお盆が終わるとすべてを燃やして処分するのが一般的でした。しかし現在では、環境や安全面への配慮から、火袋の一部を軽く燃やして供養の形をとり、すぐに火を消すという方法が取られることが多くなっています。燃やす際には、必ずあらかじめ水を用意しておき、安全に配慮しましょう。その後は、和紙や新聞紙で包み、一般ごみとして処分します。気になる場合は、塩で清めてから処分しても問題ありません。

一方、毎年繰り返し使うことができる絵柄入りの盆提灯については、処分せずに丁寧に片付けるのが基本です。使用後はホコリを払い、提灯を分解して元の箱に収納します。盆提灯の多くは木材や絹などの天然素材で作られているため、湿気や虫による劣化を防ぐための対策が重要です。収納時には、乾燥剤や防虫剤を一緒に入れておくと、次の年まで安心して保管できます。

盆提灯のよくある質問